着付けに必要な帯の小物は?
びょうじめ
伊達締めの代用品として使うことができ、マジックベルトですので締めやすく使いやすいです。
和装ベルト(着物ベルト)
びょうじめと同じくマジックテープですので簡単にとめることができます。胸元に使うのが一般的になりますが、胸の豊かな人の場合は、胸がはだけないように長襦袢に使用したりします。振袖で重ね襟にボリュームがでる場合は、襟が動かないようにするために使います。 腰紐と同じように使えますので、簡単に固定でき、襟元の着くずれ防止になります。
帯板(前板)
帯の前面を整えてシワが寄らないようにするための小物です。帯にしわが寄らないようにすることで美しく仕上がります。
帯板(後板)
帯の後ろの部分に帯板を使用します。平らに整えることで美しく見えるようにします。
帯止め金具
帯丈が短い場合や帯を結ばずに締めたい場合、ポリエステルといった締まらない生地などに使用します。
三連紐(トリプル仮ひも)
三連になっている紐のことになります。 華やかな帯結びのときに必要になってきます。三連紐は他の和装小物で隠されますので、 表から目につくことがないのも特徴になります。
着付けに便利な小物は?
補整用品
補整用品は、ウエストやヒップといった身体のラインを目立たなくするために使います。パッド以外にもタオルを使って代用します。 着物の着こなしの半分は、補正で決まるといわれています。この補正の良し悪しは、着物姿に直結しますのでとても大事です。自分の身体をよく観察して、どこを補正すればよいかを見極めておきましょう。
和装用のブラジャー
和装用のブラジャーはバストを小さく平らにするために使います。バストが大きい人は和装用のブラジャーを付けることで、着物の見た目を美しくすることができます。
二部式長襦袢
長襦袢を上下に分ける2部式になっており、サイズの変化に対応しています。素材がポリエステルだと気軽に洗えます。長襦袢ですと、おはしょりがありませんが、二部式襦袢は、上下セパレートのタイプになりますので、丈の調整ができます。自分の身長に合わせて着ることができるのでとても便利です。もうひとつのメリットとして二部式襦袢の方が着崩れしにくいということもあります。
汗取り襦袢
着物が汗で変色やシミになることを予防します。着物を着るときに揃えておきたいものになります。
草履・バッグ
革製や絹織物製など様々な種類が存在しており、サイズも幅広くあります。
ショール
肌寒い季節に衿元の防寒として役に立つ必需品になります。
きものスリップ
着物の下に着るワンピースタイプの下着になります。着物スリップは上下が繋がっており、肌襦袢の場合ですと上下が別になり、上と下は裾避けになります。スリップは、襟は付いてなく、付いているものは長襦袢になります。
着物の生地の見分け方は?
絹
絹はなめらかで肌触りがよくあります。着物に詳しい人ですと触った時に生地の違いに気付きますが、着物に詳しくない人ですと絹と化繊の違いが分かりにくくあります。違いとしては、化繊は絹に比べてやや軽くあり、絹の方がしっとりした手触りになります。化繊は、汗をかいたときに肌に張り付いてきます。絹は、着心地が化繊よりもいいので、実際に着てみると違いがわかるかと思います。
麻と木綿
麻と木綿はよく似ています。違いは、木綿のほうが、繊維がからまっていて一律ではないから、ゴワゴワした感触になります。麻は繊維が長いので、木綿と比べるとツルツルとした感触になります。
ウール
ウールは動物の毛を使っているので、毛羽立ちが特徴になります。毛羽立ちは、他の素材で感じることはなく、ウール独特の感触になります。肌に触れた時にチクチクした感触がありますので、もしそのような感触がありましたら、ウールと思っていいかと思います。保温性が高いのもあり、冬物の着物に多くみられる素材になります。
化繊
化繊は絹とよく似ています。着物に詳しくない人だと瞬時に見分けるのは難しくあります。そして、化繊の技術も進歩しており、見分けのつかない化繊素材が登場しています。
着物の種類と生地の特徴
絹の特徴
絹は正絹とも呼ばれており、昔ながらの技法で仕立てられた着物になりますと、正絹で織られています。この素材の特徴としては、美しく上品な雰囲気があり、手触りがよいことでしょう。そんな絹ですが弱いところもあり、湿気に弱く汚れやすいということです。
華やかで鮮やかな模様が描かれた振袖や訪問着の素材は、ほぼ絹になります。そして、絹の着物の代表格になるのが、縮緬になります。縮緬は、独自の製法で縦糸と横糸を織りあげていき、シボと呼ばれる細やかな凹凸を生地の表面に出していきます。
縮緬が持つ独特の風合いの元になるのがシボになり、凹凸があることで奥ゆかしい色合いを感じさせます。長年愛される秘訣がこのシボにあります。友禅縮緬という縮緬を友禅染にしたものも存在する程、礼装の場においても一般的になります。
木綿の特徴
木綿は、様々な産地があります。値段も高価なものから安価なものまで様々あります。着物の格は、普段着となる素材になり最も一般的な素材といえます。
木綿の良さは、色を染めた際の発色の良さや肌触りの良さは絹に迫るレベルになります。そんな木綿にも弱いところがあり、シワになりやすいところです。また、日光といった強い光に対して変色しやすいというのもあります。
木綿ですが、汗を吸収しやすいので、その特性を生かして浴衣に使われています。
麻の特徴
麻素材のものは、通気性に優れた特性を持っていますので、夏場に着られる着物として人気があります。麻はシワになりやすいので注意が必要になります。和服に使われる麻は、世間一般で知られている麻ではなく、本麻と呼ばれるものになります。
麻素材の織物で有名なのが上布になります。麻は、素材の中で通気性が高く、絹や木綿に比べて軽くあります。
ウールの特徴
ウールは他の素材のように派手めな柄は少なく、落ち着いた色合いの柄が多いです。落ち着いた色合いですので、様々な場面で着ることができるでしょう。ですが、ウールは素材として暖かくありますので、夏や気温の高い時期に着ることはおすすめできません。
化繊の特徴
化繊は、ポリエステルともいいます。この素材の着物は安価なので、気軽に着物を楽しみたい人に最適な素材です。お手入れが楽で、洗濯をしてもシワになりにくいので、汚れを気にせずに着物を楽しむことができます。
しかしデメリットもあり、柄の絵柄が映えにくく、保温性に欠けています。着物を売るときの話ですが、買取市場ではほぼ査定の対象外にされる場合が多くあります。
季節に合わせた着物を
日本には四季があります。それに合わせて年に3回の衣替えがあります。袷や単衣、絽、紗がシーズン毎に分かれていて、季節に合わせてーディネートをします。季節感を取り入れる装いは、着ている方も見ている方も楽しむことができます。
また、季節を先取りした模様を取り入れるのを粋とされていますので、着方にこだわりがある方は、そういったことを大事にしています。
ですが、着物はそもそも価格が安くありません。着物の数が少ないと衣替えも難しいかと思います。季節を選ばない柄や色合いの着物や帯を選ぶことで、季節感の演出は小物に任せるというのもおすすめになります。
春や秋、冬に着る着物
この時期の着物は、袷になり、表裏2枚の素材の生地が合わせた着物を呼びます。 年間を通して着ることができ、流通量の多い着物でもあります。柄次第にはなりますが、一年を通して着ることができますから、汎用性が高い着物といえます。
小紋や紬は、この季節に合った生地になります。また、ポリエステル素材の安価な素材もあります。
また、冬や雪が降る地域の場合は、ウール素材がおすすめです。ウールは保温性に長けており、とても温かい素材になります。ですが、虫食いが発生しやすい素材でもありますので、保管は注意が必要になります。市販の防虫剤でも良いですし、着物専用の防虫剤を使い防虫しましょう。
初夏と初秋に着る着物
単衣は、一枚の生地で作られた着物になります。この着物は、夏が始まる少し前の時期や夏が終わり秋の始めの時期に着るものになります。
とはいえ、ここ数年は、残暑も厳しくそういった日などは、単衣を着ても良いとされる場合があります。
真夏に着る着物
真夏は何を着ても暑くありますが、着物ですと洋服とは違う涼しさを感じることができます。
夏の着物は、風通しが良いので夏の暑さをまぎらわせることができます。祭りに浴衣や甚平を楽しむ方も多くいます。
この時期に着る着物としては、絽や紗の着物がメインになります。麻素材の上布もあります。麻は通気性が良いので夏向きの素材になり、この麻素材の織物を上布と呼びます。
季節感を取り入れた着物のメリット
季節感を取り入れる着こなしは、着物の楽しみかたのひとつになります。季節ごとに素材を楽しみ、柄で楽しみ、着物の楽しみ方は多種多様です。
季節の移り変わりや風情、情緒は、着物を身に付けることで、魅力を最大限に感じられるのかもしれません。