着付けには欠かせない帯の結び方
帯の結び方の種類は様々です。基本となる文庫結びやお太鼓結び、振袖を着る際のふくら雀結び、アレンジできる結び方といったように様々な帯結びが存在します。
一重太鼓結び
基本の結び方になります。基本になりますので、これが結べるようになりますと殆どの着物を手軽に着れます。
二重太鼓結び
礼装の時に袋帯で締める結び方になり、お太鼓の部分を二重にします。二重にしますと見栄えがよくなりますので装いが華やかになります。
角だし結び
基本の文庫結びをアレンジした結び方になり、大人な印象を与えることができます。紬に合う結び方で、半幅帯を使いますと浴衣に合う形になります。
文庫結び
浴衣の帯結びの基本になります。まず前で結んでから、後ろに回す結び方が簡単です。大人びた着こなしを演出する結び方になります。
蝶結び
浴衣用に合う結び方になりますので試してみることをおすすめします。
男結び
角帯で結ぶ男性用の帯結びになります。代表的な結び方としては、貝の口結びがあります。
ふくら雀結び
振袖用の結び方になり、ふくらみが特徴で古典的な印象を持つ女性らしい結び方になります。雀が飛び立つイメージの結び方になり、特に若い女性に人気があります。
蝶文庫結び
同じく振袖用の結び方になり、小柄な方にお勧めで、文庫結びに蝶の羽根をアレンジすることで可愛らしい印象になります。
花結び
こちらも同じく振袖用の結び方になり、古典的なふくら雀を変化させた結び方になります。仕上がりとしては、まるで蝶がとまっているように見えて羽根の形が美しくあります。
着物の着方を知ると楽しさが倍増
そもそも、着物を着る機会は少ないという現状があります。
着物は持っているけれど自分で着ることができないという方も多くいます。ですが、着物の着付けができる人でも、普段から着物を着ていないと忘れてしまうことがあるかと思います。
年配の方が、自分の好きな着物を気軽に着ている姿は素敵です。一昔前ですと、祖母から母に、母から娘にと着方を教えていました。自分で着物を着ることができたら嬉しいものです。
着付けの基本
①肌襦袢と裾除けの下着を着る
タオルを使い身体のくぼみをなくし、寸胴にするための補正をします。
②長襦袢を着る
着物の着付けを決めると言われるほど長襦袢は重要になります。襟を抜いて胸元が緩まないように整えます。
③着物を着る
大切なことは、着丈を決めて腰紐を使いしっかりと締めることで着丈が緩まないようにすることです。
④帯を結ぶ
二重太鼓や文庫結びなど結び方は色々ありますが、お太鼓結びをおすすめします。この結び方が基本になりますので、ますはここから始めましょう。
⑤帯締めで帯をしっかりと
帯締めで帯を留めるので、きつく締め上げるぐらいがちょうどよくあります。
この流れのように、着付けというものは慣れてしまえば簡単です。繰り返し何度も練習することで上達していきます。
着方が全くわからない人や難しいと思われている人もぜひ試してみるようにしましょう。
着物の着方を覚えれば、着物を身近なものとして感じることができます。気軽に自分の好きな着物を着て、出かけることができるのはとても趣があります。結婚式やパーティーの出席なら美容院にお願いしたり、ショッピングやお茶会などは自分で着付けるという様に使い分けをして着物を楽しむようにすると着物に対する世界が広がっていきます。
TPOに合わせた着物の着方
着物はTPOに合わせて着方がたくさんあります。
黒留袖
留袖は、格の高い礼装になります。着物の格としては第一礼装になります。
着物の格は、紋の数でも決まります。この黒留袖は、結婚式に新郎新婦の母親が着ています。家の格式や伝統を重んじる日本ならではの着物になります。
今では、華やかさのある色留袖を着ている人が多い傾向にあります。時代によって着物の着方も変わっていきます。
訪問着
結婚式に親族ではない人が着たり、お茶会やパーティーなどで着られています。見る者をうっとりとさせる印象があり、また、落ち着いた雰囲気の中にも自分を主張する印象があります。また家紋において、紋の数が多くなるほどフォーマルの度合いが高まります。
色無地
色無地の着物は、入学式や卒業式などに母親が着る着物になります。ですが、今では、訪問着を着る人が多くいるようです。
カジュアルな着物
普段着の着物になり小紋と呼ばれる着物になります。友人との食事や観劇、ショッピングなどに行く時に着る着物になります。正装が必要な行事以外で、着ていくことが出来ます。江戸小紋も小紋の仲間になります。普段着になりますので、初めて着物を着る人が小紋から始めたという話はよく聞きます。普段着に着物を着ている人は、今では少なくなりましが、街で見かけると素敵な印象を受けます。
着物の着方で美しく
着物姿を美しく見せるためには、着物の正しい着方を知ることから始まります。
そもそも自分で着付けができる人が少ないので、着付け教室や専門の人に教わるのがよいでしょう。その際、着付けだけでなく、着物着た際の細かい動きを教わることで品格のある姿を見せることができます。着物を着こなすためには、それ相応の細かい所作が必要になります。
美しいと思える基本所作
・姿勢
両腕を自然に下ろして、指先を綺麗に揃えます。
背筋を伸ばして胸を張ります。その際、直線を意識して立つことを心掛けるようにしましょう。膝裏を伸ばして脚をまっすぐにします。お腹を引きまして状態を保つようにします。
顎は少し引き気味にして、身体の中心に頭を持ってくるように意識します。視線は少し遠くを見るイメージにするとよいでしょう。
・歩き方
身体を極力揺らさず真っ直ぐに歩くようにします。お腹を引いた状態で腰から進むイメージで、腕は自然に下ろした状態にして進むようにしましょう。
・お辞儀
会釈するときは、状態を揺らさないようにしましょう。
・立ち方
足のつま先を立て腰から浮かせるイメージで身体を揺らさないようにします。足を揃えて静かに直立の姿勢を保ちながら、裾が開かないように右手を添えて立ちましょう。
・座り方(正座)
身体を真っ直ぐにして腰を沈めるようにします。左足の親指を右足に重ねるようにして正座をします。その際、こぶし一つ分膝を開けるようにして座るようにしましょう。
着物の着付けと帯の種類や結び方は?半幅帯編
カジュアルに着用することが多い半幅帯
半幅帯は、基本的にはカジュアル用としてつけることが多い帯になります。この帯に合わせる着物としては、一般的には浴衣になるでしょう。小紋や紬などにも使われています。
名古屋帯よりも帯幅が狭いので、着付けが楽な帯といえるでしょう。結び方の種類が豊富にあり、華やかな飾りはもちろん、カジュアルな飾りがあり、あなたの着物をより一層引き立ててくれます。
着付けの時に押さえておきたい結び方
文庫結び
文庫結びは、古典的な帯結びになり、この結びが生まれたのは戦国時代といわれています。浴衣を着る場合、大半の人が文庫結びにしています。浴衣と帯がセットで販売されていて、最初から文庫結びまたは蝶結びになっています。
一文字結び
カジュアルな場面に付けることができ、シンプルですっきりした印象を与えます。普段の場合だけでなく、袴の場合でも一文字結びが合います。この一文字結びは、比較的簡単な結び方になるので、着付けに慣れていない方におすすめになります。
貝の口結び
背中に貝の口が付いた見た目になり、落ち着いた雰囲気を演出してくれます。華やかさよりも動きやすさを重視しており、日常的な結びといえます。他の結びと違い引っかかりがありませんので動きやすくあります。
着物を着付けるときには、覚えておくととても便利な結び方です。