紋の格は数で決まる!
紋の格(数)
紋の数で格が変わってきます。そして、紋を入れる場所は決まっていて、
- 前紋…胸より少し上の左右。
- 背紋…衿付けの約5.7cm下がった背縫い。
- 袖紋…袖の肩山から約7.5cm下がった左右の袖。
これらの箇所に5つの紋が入ってきますが、この場所以外に紋を入れることはありません。
そして、入れる数によって呼び名が違います。
- 五つ紋…前紋、背紋、袖紋のすべてが入った状態になり、一番格が高いです。留袖や男性用の紋付き、喪服の第一礼装に利用されています。
- 三つ紋…背紋や袖紋の2箇所に3つの紋が入ります。訪問着や付け下げ、色無地などの略礼装として利用されています。
- 一つ紋…背紋のみに1つの紋が入ります。訪問着や付け下げ、色無地などの略礼装として利用されています。
紋の数が多ければ多いほど格が高くなります。一つ紋より三つ紋、三つ紋よりも五つ紋となって、五つ紋は第一礼装になり三つ紋と一つ紋は略礼装となります。
第一礼装として着用できる色留袖は、他の第一礼装とは異なり三つ紋と一つ紋も入れることができますが、その場合は略礼装となりますので、第一礼装として着用ができなくなるので注意が必要となります。
紋付の着物の買取
紋付きの着物を買い取りに出すことは可能で、紋があってもそれほど査定額に影響はありません。
そもそも最近では、自分の家紋を知っている方が少ないですし、レンタルなどで着物を借りる場合でも、自分の家紋と違うものが入っていることになりますが、それに気付く方はほとんどいません。ですので、買い取りでは着物自体の質や格が重要になるため、紋付自体は問題ありません。
買い取った後でも、貼り付け紋や洒落紋の加工をすることは可能になりますので、紋付だからと買い取りの依頼を遠慮する必要はありません。