着物買取に必要な情報は!

着物を売りたいと思ったときに必要な情報を更新していきます。

着物の紋とは?

フォーマルな着物には、模様の入った小さな円模様や柄を、衿付けから少し下がった背縫いの中心に紋を入れます。

たいていの場合ですと、この紋はご自身の家紋を入れることになりますが、紋にも種類があって入れる位置や数に決まりがあります。

紋の種類や入れる数によって着物の格が変わってきますので、着用するシーンに影響してきます。フォーマルの場で紋が入ってなく失礼になったり、カジュアルな場で紋付の着物を着て浮いてしまったりすることもあります。

着物の紋とは

着物に入れる紋は、地方によって違ってきます。

紋は家紋のことをさしますが、関西ですと女性は母方の家紋を入れて、男性は父方の家紋を入れます。家族の中でも紋の違いでてきます。ですが、関東ではそれがなく、男女区別なく全員が同じ家紋を入れます。

ただし、地域によって紋の入れ方が変わりますので、紋を入れるときには信頼のおける方に相談されることをおすすめします。

・紋の表現方法

着物に入れる紋ですが、表現方法がいくつかあります。代表的なものになりますと、

  • 日向紋(陽紋)…一番格の高い紋になり、紋の型全体を白地にして、黒や着物の地色で模様をつけたもので、白い部分が多くなり明るく見えることから陽紋とも呼ばれます。
  • 陰紋…紋の型と柄を白でなぞったものになりますので、着物の地色の方が多くなりそう呼ばれています。
  • 中陰紋…陰紋と同じように紋の型を白でなぞったものになりますが、陰紋よりも太い線でなぞるぶん、模様の部分の描写は省かれます。

白で色が抜かれている面が多くなるほど、格が高くなります。格の高さは、日向紋>中陰紋>陰紋の順番になります。

・紋の入れ方

紋の入れ方にも格の違いがでてきます。

  • 染め抜き紋(抜き紋)…一番格の高い紋の入れ方です。紋の型を作って、紋の白く残るところを染め抜いて、中に柄を描き足します。
  • 石持ち入れ紋…染め上がった着物の紋が入る部分があらかじめ白い丸で抜いてある状態になり、後から紋を描き足すことになりますので、描き紋とも言われています。染め抜き紋の入れ方(描き方)のひとつになります。
  • 縫い紋…刺繍で縫い付ける紋になります。線で表現しますので、陰紋になります。いろんな色で刺繍を施して、家紋周りに飾りを入れる加賀紋もこの縫い紋のひとつになり、加賀紋は洒落紋(しゃれもん)と呼ばれることもあります。
  • 貼り付け紋…ワッペンのような形式になり、紋を描いた生地を上から貼り合わせていきます。紋を変える時や、うまく色が抜けない時などに利用します。

染め抜き紋が一番格が高く、染め抜き紋(石持ち入れ紋)>縫い紋>貼り付け紋の順番となります。

染め抜きの日向紋が一番格が高くて、留袖や男性用の紋付きの着物、喪服にこれを利用するのが正装とされます。訪問着や付け下げ、色無地には日向紋以外の表現方法でも入れることができますので、縫い紋や洒落紋などにも利用できます。

・紋の大きさ

紋の大きさに特にきまりはありません。男性が約3.8cmで女性は約2cmくらいが目安になります。洒落紋にもきまりはありませんが、紋の周りに飾りを入れることになりますので、大きくなります。