伝統工芸品の着物買取はいったいいくらに?相場は?高価買取してくれるのはどこ?
着物は、全国各地にて伝統工芸品に指定されているものがいくつも存在しています。譲り受けた伝統工芸品の着物を処分することは難しいかと思いますが、着ることもなくただ保管しておくだけでは劣化してしまい、価値がなくなってしまいます。
伝統工芸品とは
着物は日本に古くから伝わる民族衣装になります。日本独自の文化として、全国各地でさまざまな伝統的な技法を凝らし、染め物や織り物として発展してきました。
伝統工芸品とは国や地方自治体によって指定されるものになり、高度な技術と経験が昔から伝わっている、その地域の名産品をいいます。
着物の中にはたくさんの伝統工芸品がありますが、とくに有名なのは紬、友禅、上布になります。
・紬
紬は普段着の着物とされていて、結城紬や大島紬、塩沢紬などが有名で産地によって特徴があります。
二千年という歴史を持つ結城紬は、茨城県と栃木県が主な産地になります。奈良時代に朝廷に納めていた日本最古の絹織物とされています。黒色や藍色といった落ち着いた色目が多いのが特徴になり、模様が小さくなればなるほど作るのがとても難しく高価になります。
大島紬は、鹿児島県奄美大島が産地になり、光沢がありシワになりにくい着物なので初心者の方にも安心して着ることができます。染め方は泥染めになり、深みのある黒褐色はファンが多くいます。
新潟県南魚沼市の塩沢紬は、とても細かい模様と薄手でやわらかいのが特徴とされています。
・友禅
友禅には東京友禅や加賀友禅、京友禅があります。東京友禅は一人の職人が下絵から仕上げまでこなしており粋なデザインがとても人気になります。
京友禅は基本的には分業になりますが、松井青々などは全ての工程を一人で行うことで知られています。京ならではのはんなりと華やかで、金箔や刺繍が使われることが多くあります。
加賀友禅は一人の職人がほとんどの工程をこなすことから作家ものと呼ばれ、藍やえんじ、黄土、草、古代紫の古典色調を使って鮮やかなのが特徴になります。
・上布
上布は、上等な麻織物になります。暑い夏にさらりと着られるのが魅力になり、全国で生産されていますが、新潟越後地方の越後上布と沖縄県宮古島の宮古上布、滋賀県の近江上布は特に織物通の憧れになります。
着物は、オーダーメイドで作られていますので、売るときに値が大幅に下がるのが一般的ですが、伝統工芸品は希少価値が付きますので高く売れることが多いです。日本のみならず海外でも、芸術的で繊細な模様は、人気が高く需要があります。
伝統工芸品の着物をどこに売る?
・インターネットで申し込める着物買取専門店
インターネットの着物買取の専門店は、着物査定のプロが査定に来て、簡単な手続きうえ、自宅に出張で来てもらうことや宅配査定もすべて無料なので安心です。
目の前で査定の様子が見れますし、宅配査定の場合は梱包して送って結果を聞くだけです。思い入れのある着物を満足する価格で売ることができますし、納得できないときはキャンセル料も当然かかりません。
伝統工芸品の買取相場
友禅の振袖があるけれど年齢的に合わなくなりなど、高価な伝統工芸品の着物でも着なくなったり、処分を考えることは少なくありません。不要になったけど捨てるのはもったいない。伝統工芸品を買い取ってもらう場合の相場について紹介します。
・証紙がないと価格が下がる
伝統工芸品の着物は、経済産業大臣指定伝統的工芸品の認定を受けた証紙が貼ってあるのが特徴になります。どこの産地でどのような作品なのかしっかりと明記されていますので、証紙があるのとないのでは価格に差がでてきます。
保存状態も大切になり、たとえ有名な作家のものでもシミや虫食い、湿気に弱いものはカビが繁殖しやすくなり、綺麗なうちに売らないと価値が大幅にダウンしてしまいます。
・実際の伝統工芸品の買取価格は5,000円~250,000円以上
紬や上布は、高度な技術と手間がかかります。欲しい人が多くいて査定額の高値が期待できます。サイズや状態によって価格は変わりますが、無名の伝統工芸品だとしても5,000円以上になるでしょう。
正絹(由水十久作)加賀友禅訪問着が550,000円~
正絹(城間栄順作)琉球紅型振袖が450,000円~
正絹(羽田登喜男作)京友禅訪問着が180,000円~
正絹(鷲見時子作)郡上紬小紋が90,000円~
正絹(大羊居作)東京友禅訪問着が80,000円~